第5章「芸術鑑賞」
作り手から生まれた作品は完璧でなく、また効率的でもありません ですが手にとって分かる努力の跡に 生き様や苦悩の跡に 共感し、また勇気づけられるのだと思います その想いをまさに表現してくれた一節 岡倉天心著 「茶の本」 より...
ギフト
「はい」と手渡されたモノは 作品を作り始めてからずっと取っておいたという刺繍糸の切れ端 取っておいてね と言っていた訳ではないけれど 集まればきれいだとわかる刺繍糸の切れ端も はじめの一本から捨てずに取っておくことができるでしょうか 作り始めて1年を経て出来た「過程」の作品...
日記
先日の取材の日の日記を見せてくれました うれしいのは私たち関わらせてもらうスタッフ 作品を手に取ったお客さん ご家族 こんな話をきくことができた記者さん みんなです 自分で開いてきた道 誇らしい仕事を続けていきましょうね
ものをだいじにすること
取っておいた柿渋染めの布を端切れを繋ぎ合わせて作ったクッションカバー 「ものを捨てない」ということが繋がってできた一つのカタチ 二度と同じものはできないねと笑いながらも アイデアとものを大事にする気持ちが詰まった 教訓の様な作品です
おかえりなさい
軽い脳梗塞で入院されていた作り手 幸い麻痺も残らずデイサービスに復帰されました 久しぶりに会う他のご利用者やスタッフの声掛けに表情も緩みます そしていつもの作業スペース 「仕事も待ってましたよ」とお伝えすると みんなは優しいのにお前は相変わらず厳しいとは作り手の弁...
macrame
85cm×85cm の大作です。 上手に作るコツは「細かいことでも根気強く続けていく事」だそうです。 当たり前のことかもしれませんが 作品には作り手の人柄が出るし 作り手の語りには人生が詰まっています。 「楽して早くて便利」 が当たり前の時代に生きている僕たちにとって...
縁
素材は柿渋染めが施された網 蚤の市で鹿児島から来られているご夫婦から購入した物です 今回の作り手は大分のご出身 手芸がお好きで貝殻の作品や魚をモチーフにした小物を作られていました ふと「海の物がお好きですか?」と尋ねると 「お父さんが漁師やったんよ」とのこと...
自分の言葉で
うれしい事に作り手さんが取材されています 詳しい事はまた後日お伝えすることとして 皆さんがそれぞれの作品制作やこの活動について 「自分の言葉」で 話されています 当事者にしかわかりえない心の動きや意識を言語化する機会を得て 活動はますますみずみずしさを増します...
今日の仕事
ある朝のお迎えの時の話 「おはよう」の次に続いた言葉は 「今日は私の仕事があるかな?」 でした。 デイサービスに行かされる のではなく 仕事をするためにデイサービスに行く のです。 それがご自分の役割だと感じておられます。...
考えるより先に
留め具に巻きつける紐をどうしようかなあなんて考えていたら 作り手はもう身体が動いてました よりよりっと手早く紐にして 見とれてしまう所作でした 生で見れてよかったなあ 「格好」なんて入る隙のない「生活」で培われた所作でしょうか