top of page

連綿と続くよう


101歳の作り手はこの日も当たり前に仕事をし、次回の仕事を確認され、

その翌日、突然の事ではありましたが静かに天寿を全うされました。

夕食後に自室に戻られ眠るように息を引き取られたそうです。

文字通りの生涯現役でした。

動かなくなっていく体と向き合いながら、

自分にできる何かを探して。

人の役に立つことに喜びを感じ

謙虚に、忍耐強く、

穏やかに、こつこつと

最後まで手を動かされました。

人の命は永遠ではありません。

ですが活動を通じてこの作り手が遺してくれたものは

作品だけではなく

彼らが生きた時代やその精神性をも見事に表現してくれました。

私たちはそれらを次世代に引き継ぐ使命があります。

不思議と悲しい涙は出ません。

こんなことを言うと不謹慎かもしれませんが、

最後まで素晴らしい命の在りようをみせてくれました。

魂を燃やした晩年はとても誇らしく

きっと多くの方を勇気付けたに違いありません。

「さすがです。立派です。」と拍手を送りたい気持ちです。

取材の時、仕事はどうですか?と尋ねられ

「楽しいですよ」 といってくれた声

迎えの車中 「今日は仕事がありますか?」 といったやりとり

はっきりと頭に残っています。

少し寂しくなりますがRorenは続いていきます。

一人でも多くの方が、持てる力を発揮できる機会を得られるように。

皆さんのお手本だった101歳の作り手

いつでも見てくれていると思うと背筋が伸びます。

あなたから教わった事、見て学んだこと、一緒に仕事をしたこと

全てが財産です。

これからも見守っていてください。

お疲れ様でした。

人生の最後の時間を共にできた私たちは幸せ者です。

最新記事
タグ検索
bottom of page