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原点


「なぜこの活動をはじめたのか?」

よく質問されます。

ここから話し始めると止まらなくなるのであまり話すことはありませんが

今日はそんな話をしようと思います。

僕は大学を卒業後、古賀市のデイサービスに勤めることになります。

10年以上前なので今みたいに新しい住宅やお店が出来る前の話です。

農家の方が多く、ずっとそこに暮らしてこられた方達。

セラピストとして何もできなかった時代

この方達の事が知りたい。

そんな想いで働く中で自分の中に入ってきたのは

土地の風習や季節の花々の名前、二十四節気、野菜の作り方

こっそり作ってきてくれる得意料理 (その節はお世話になりました)

甘柿と渋柿の見分け方 (これは人によって違ったな笑)

今はもう自分の事を話せないその人に代わって、若い頃いかにその人が

慕われていたか話してくれた同じ集落のご利用者の話

(その方の尊厳を友人として守っていてくれていました)

病気や障害を抱えながら リハビリをしながらも

一方で見せてくれていた逞しさや英知、そしてお互いに支え合う姿

その時はすべての事を繋げて考えることは出来なかったけど

今ならあのときよりもほんの少し

身体の事 生活の事 役割の事 個人の歴史 周りの事 大切な作業の事

広い視点で見れる様になったんじゃないかと思います。

逆にそうじゃないと怒られるだろうし

こんなたくさんの事を何もできなかったあの時代に経験できたことが

自分にとって知らず知らず立ち返る リハの原点 

大学卒業時リハスタッフは超が付くほどの売り手市場でした。

そんな中いきなり、そしてわざわざデイサービスに就職した僕に

「病院で勉強した方が・・・」とアドバイスをくれた方がほとんどでしたが

僕はかけがえのない物を学んだというか

それを「自分のもの」として染み込ませることが出来たと思います。

みなさん元気かなあ?

こっちはなんとかやってますよー

すこしでもみなさんの凄さが伝えていけるようにがんばりますからー

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